モトぷち

エヤード2006年の抜栓のタイミング

2008-03-12 11:10 mottox|ワイナリー訪問記

05_01.jpg

05_02.jpg

 

 

 

 

 

フランス仕入担当の河野です。

先ごろラングドックに滞在しマス・デ・シメールを訪問してきました。
今年入荷した新ヴィンテージと次のヴィンテージの試飲を兼ねての訪問ですが
(小規模の生産者の場合、事前にサンプルが手配できないことがあります)、
2006年のオクトン(モンペリエの北西部)は乾燥が激しい
異常なヴィンテージだったようで、収量は38hl/haから28hl/haに激減、
04年、05年に比べると06年はタンニンの存在感が目立つ
ひと際凝縮感のあるヴィンテージになっています。

この影響をテイストの上で一番受けたのが、
繊細なサンソー種100%のエヤード06年。
抜栓のタイミングには注意が必要です。

●06年は05年と比べて(現時点では)大きくニュアンスが異なる●

サンソーはもともと食用品種から派生したブドウでもあり、
色合いも薄く軽やかな果実味が特徴です。
05年はまさに「若いサンソーそのもの」の綺麗なニュアンスが
表現されていましたが、06年は凝縮感がありサンソーにしてはタンニンが強く
パワフルな印象で、抜栓のタイミングによっては瓶差も出やすい状態
だということが分かりました。

●気候上の理由●

06年は異常気象とも言える年で、乾燥が激しく従来のヴィンテージに比べて
ブドウの状態は悪かったようです。この地域では、通常8月に嵐が起こります。
異常に乾燥した06年、開花から9月の収穫までの間の降雨量はわずか10mm。
マス・デ・シメールでは8月の嵐が来ることを期待して収穫を待っていましたが、
結局嵐は起こらず、結果、果実に思わぬ凝縮感が出たようです。
また、天然酵母を使っているため、ブドウの状態が悪いこの年は
酵母の活動も困難で、醗酵も難しくテクニックが必要だったそうです。

●06年は今年の春頃に安定●

力強さを感じる06年ですが、その奥にサンソーの軽やかさを感じることができます。
「この06年は05年のようなニュアンスに変化していくのでしょうか?」
と質問したところ、
「徐々に落ち着いてきているので今年の4月から5月くらいには品質が安定し
本来のニュアンスが出てくると思います」とのコメントをもらいました。

エヤード(サンソー種)は生産者にとっても醸造テクニックを要するワインで、
抜栓の時期によってかなりひどい状態だったり、
本来の味わいが素直に出ていたりと、
生産者自身もタイミングにはひと際神経を使うそうです。

05年に比べるとフレッシュ感よりはしっかりとした味わいになると思いますが、
その分複雑味があり数年長く熟成させることができると思います。

トラックバック(0)
このブログ記事に対するトラックバックURL: http://www.mottox-wine.jp/mt/mt-tb.cgi/98