オーナー兼醸造家のジャン・ジャック・ルノー氏にとって、シュナン・ブラン種は若いうちは良さがでてこない品種。
そのため、「良さがでてこないうちは市場に出すわけにはいかない。そのために最低でも15年以上の瓶熟成をしてから出荷する」、という信念でワイン造りを行っています。地下のセラーで熟成中もワインのコンディションは度々変わります。(シュナン・ブラン種はそれが現れやすい) そのために熟成開始から最低10年を待って定期的に味を確認し、「これはいける!」と確信をもった時点でリリースします。
(熟成期間:15年以上)
ワインの味が分かる人にしか売らない、職人気質の持ち主。
ルノー氏は祖母のワイナリーを継いでいます。彼の父はワイン造りとは縁がない企業家でした。そのため幼い頃は非常に裕福な環境で育ちましたが、ワイン造りへの夢を抱いた彼は、自分の会社の跡継ぎを望んでいた父の反対を押し切ってワイナリーを継いだため、当然父親からの援助は受けられず、結婚当初から、教師をしている奥さんの収入だけで生計を立ててきました。売ればいいのに、売らない。お金のためではなく、あくまでも自分の信念を優先し、独自の哲学に従う人です。そのスタイルを貫き通しているため今でも決して裕福ではありません。
現在は高齢のためワイン造りから引退、彼の造った最後のヴィンテージは1990年です。

ワインは出荷までは地下の巨大洞窟のようなセラーに保管されています。(下写真 左)
ここに、何十万本という膨大な数の在庫が眠っています。セラー内部は非常に涼しく、外部とは鋼鉄の扉で遮られ、保存場所としては最高のコンディションです。
※ 長期熟成のためコルクは黒ずみます。(下写真 右)
※ リコルク無し
余談ですが、通路端の色が変わっている箇所には砂利が敷き詰められています。ルノー氏は入口からセラー内全ての通路を日本庭園のように箒で均しています。ここにも彼独自のこだわりが垣間見えます。

※ 栽培 : リュット・レゾネ